国際コミュニケーション学科 西村花音
私は2019年から2020年にかけ約5ヶ月間、中国に留学していました。私にとってこれがはじめての外国に行くという経験でした。行く前からとても楽しみでしたが、同時に、他のク
ラスメートより中国語を学び始めるのが遅かったので不安も大きかったです。長崎にいる時から留学ビザをとりに行ったのにパスポートを忘れてしまったりと失敗してしまうことも多かったですが、なんとか事前の準備を終え出国する当日を迎えることができました。
福岡まで友人や家族が見送りにきてくれました。みんなと別れるまでは何も思わなかったのですが、さよならをした後の飛行機を待つ間は少し心細く思いました。中国に到着した後の入国審査は意外とスムーズで、入国できなかったらどうしようと思っていたのですが、あまりにも簡単で短時間で終えたので拍子抜けしました。その後、お腹も空いていたので夕食を食べることになり、私より一年先に中国語を学び始めた友人が注文してくれました。当然、あちこちで中国語が聴こえ、本当に中国に来たんだなと実感しました。留学では料理に苦労する事もあるという話も聞いていたのですが、料理も美味しく私の口には中華料理が合っていたのだと思います。また中国では毎日が外食で自分で作るという事が無かったのも嬉しいポイントでした。中国に着いてからは留学先の学校に行くまでに上海で二泊しました。私が住んでいる長崎は地方なので上海での二日間は大都会であり、外国であり不思議な空間でしたが、留学先の黄山は田舎で、すぐに生活に馴染む事ができました。
しかし、大きな問題が二つ発生してしまいました。どちらも自業自得なのですが、一つめの問題はクレジットカードが使えなかった事です。後から分かった事ですが、日本国内で使う時の暗証番号と海外で使う時の暗証番号が違い、国内用のものを入力し停止されていたという事でした。しかしATMに表示される中国語も理解する事が出来ずお金をおろせない事が毎日毎日不安でした。その後一ヶ月程で日本からカードを送ってもらい問題は解決しましたが、お金のありがたさと本当にお金が無いと何も出来ないなと痛感させられました。二つめはカードが使えない時期にスマートフォンを落とし、使用出来なくなった事です。お金は無いし携帯は使えないしで一ヶ月も経たず帰りたいと泣き言をいい、友人に迷惑をかけ今では申し訳なく思います。このように留学とは何が起こるか分かりません。その中で起きた問題を解決しながら生活していく必要があり、楽しいばかりで留学が終わらない時もあるという事を改めて感じました。
これまでマイナスな面を述べましたが、やはり留学にいくメリットは沢山あります。中国と言うと特に今は良いイメージを持ってない人もいます。ですが私は中国という国は一度行くとまた行ってみたい、ここまで外国人に寄り添ってくれるのか、親切にしてくれるのかと思わせてくれる国だと思います。
私が一番すごいなと感じた事が私の携帯が壊れた時に中国人の友人が自分の携帯を帰国するまで貸してくれた事です。その友人は携帯を二台所有していたようですが仲良くしている友
人の携帯が壊れたからといって約四ヶ月ずっと貸すことが出来る日本人は果たしてどれくらいいるのでしょうか。その状況になってみないと分かりませんが私自身は出来ないと思います。他にも数えきれない程沢山の場面で助けて貰い、忘れられない恩がたくさん出来ました。肝心の中国語の事についてはどうなのかという事になるのですが、この留学を通して私が一番伝えたかった事は、中国に留学し現地の人と実際に交流する事で、異文化を体験し、感じる事が出来ることが、留学の最もいい点であるという事です。これから留学する人には言語の勉強だけでなく日本では出来ない体験をして欲しいです。
卒業後はまた外国にいきたいと思っていますが現在の状況ではいけるかどうか不安な部分もあるのでこれからゆっくり考えていきます。
最後に共に留学した友人の二人のお陰で毎日が楽しかったです。やはり楽しまないと行った国を好きになる事もその国の言葉を学ぶ意欲も湧かないと思うので本当にどんなに言ってもいい足りないくらいのありがとうの気持ちでいっぱいです。私の初めての外国での生活はかけがえのない友人と過ごせた最高の日々でした。