今年の9月21日に長崎短期大学のセンタープラザで、本学の製菓コースの学生が授業の一環(「和菓子実習」)として、昼休みに「カステラ」や「田舎まんじゅう」を販売しました。そこで今回は、その時に販売した「カステラ」の作成過程をご紹介します。

長崎短期大学のセンタープラザ
配合(4斤用)
- 卵 1125g
- 水飴(米飴) 夏 200〜冬 225g
- 上白糖 700g
- 水 90〜100g
- グラニュー糖 375g
- 薄力粉 480g
本日(9斤/8斤)
- 卵 2340/2080g
- 米飴 400/340g
- 上白糖 1500/1280g
- 水 150/120g
- グラニュー糖 660/640g
- おしどり 1100/1000g

木枠
- 1 本枠
- 1. 底に外側から砂糖袋などの紙をはる
- 2. 四辺に紙を置く
- 3. 四辺には木枠の外側だけのり付けした紙を内側に折り込む
- 4. 底にロール紙を1枚敷く
- 2 中枠
- 3 灰枠 上面に外側から砂糖袋などの紙をはる
- 4 灰鉄板 40cm×50cm×0.5cm〜1.0cm厚のもの2枚
ねき水作り
鍋に水飴と水を入れて火にかけ、60度位の熱をつけて水飴を溶かす
仕込み工程(共立て法)
- ミキサーボールに卵を割り込み、軽くほぐして上白糖、グラニュー糖を加える(冬場は湯煎で40℃位に熱をつける)
- 中高速で3分位泡立て、ねき水を加えてさらに泡立てる(比重0.58)
- ふるいに通した薄力粉を加え、ホイッパーでフシにならないように手早く混ぜて20分位ねかす
(別立て法)
- ミキサーボールに卵白を入れて中高速で8分立てにする(ホイッパーですくって上に向け、中央から先端が曲がる程度)
- 軽くほぐした卵黄を加えて低速で軽く混合し、上白糖、グラニュー糖、ねき水を加えて均一に混ぜる(比重0.58)
- ふるいに通した薄力粉を混ぜ合わせてねかす
焼成方法
- オーブン温度は180~200℃を保つようにする
- オーブンの下鉄板に新聞紙を5~6枚重ねて敷き、本枠をのせて数秒間空焼する
- オーブンの下鉄板を引き出して枠に生地を流し込み、下鉄板ごと戻して焼く
- 1回目:3分位して生地の表面が皮張ってきたら静かに下鉄板ごと引き出し、霧をかけて泡切りヘラで縁周りを切りほぐしてから表面全体をほぐす。次に生地を打ち混ぜるようにして上下・前後・左右に生地を移動させる
- 2回目:1回目の泡切り終了後2~3分位したら1回目と同様に行う
- 3回目:2回目の泡切り終了後1~2分位したら行うが、3回目は底の方は焼けてきているので中~上層だけヘラを入れる。最後にヘラで表面をならして泡切りを終わる
- 3回目の泡切り終了後5分位して8分通りの焼き色がついたら、中枠と灰鉄板1枚をのせる
- 生地が本枠まで浮いてきたら灰鉄板をとって灰枠をのせ、下鉄板を半分位引き出して、新聞紙ごと反転させて灰鉄板を2枚のせる
- 上記の⑧の工程から20分後位灰枠を持ち上げ、冷気を入れて熱気を出して(ガス抜き)浮きを安定させて表面を平らにする
- 上記の⑨の工程から10分位で焼き上がる。浮いた生地が少し落ちて木枠からはがれ、また、表面を手で軽くたたいてみて「ポンポン」という弾力があれば焼けている
仕上げの工程
- 木枠の底に板を当てて木枠ごとオーブンから出す
- 縁紙の糊付けした部分にナイフを入れて切り離す
- 渋紙にたっぷりサラダオイルを塗ってカステラの表面にかぶせる
- 木枠より大きめの板をかぶせて、木枠ごと裏返して木枠をはずす
- 底面を剥ぎ、再度掛けて元に戻し、板を掛けて表に返す
- 表面の板、渋紙を取って冷ます
- 冷めてから寸法に包丁する

少し難しいですがぜひ作ってみてください!